あなたは上機嫌に仕事をしていますか?
「ねえ、この納期の確認まだしてないの?」
「これやっといてって言ったよね?は?まだできてないの?」
とイライラして不機嫌に言われたら、こっちもつられてイラッとしますよねー。
売り言葉に買い言葉で
「そんなのこちらは聞いてませんけどっ」
と不機嫌スパイラルの誕生です(^◇^;)
そりゃあ仕事もやる気なくなろうってもんです。
かくいうわたしも上機嫌かどうかってい聞かれれば、残念ながら不機嫌な方で。
お年ごろのせいかホルモンバランスが崩れ、イライラしたり落ち込んだり。仕事で思うように進まないと、グチったりと、まあ不機嫌なこと。
笑う時は派手に笑うけど、ずっと上機嫌かっていうとそんなことはありえないなあ。
でも仕事で上司の機嫌がいいか悪いかでこっちの仕事のモチベーションは確かに変わるのは実感してるし、できればぶすったれた不機嫌な顔ではなく、上機嫌で仕事をしたいもの。
そうは言ってもそんなに上機嫌にはいられない。
そんな説を覆すのが、齋藤孝先生。
『先生は、ずっと最後まで上機嫌でしたよね』
テレビでお馴染みの齋藤孝先生は、大学での一年間の講義が終わり、学生にそう言わしめた、上機嫌の達人だったんです。それはすごい。
たしかにテレビで見ると、いつも朗らかでほんわかとした雰囲気で、笑顔が印象的です。
しかしその笑顔は、呑気で悩みのない人の顔、というわけではなかったんですね。
上機嫌を作法だと齋藤先生は言います。
上機嫌は技術であり、作法として学ぶべきだと。
作法?
なるほど、機嫌がいい悪いっていうのは一時の心理状態としてしか理解していませんでしたが、自ら上機嫌を作り出し、(それも見せかけの笑顔ではいけない)そしていつでも上機嫌でいる技があると。
今回読んだ『上機嫌の作法』の中から、先生が実践していたものを、いくつか書いておきます。
・無理やりハイタッチでテンションを上げる。
授業の初めなどにみんなで拍手→ハイタッチ→イェイイェイ!と盛り上がる(笑)
これを実践する齋藤先生って面白いわ。
・会議の一区切りに拍手をするルールを設ける(アイデアを出したら、必ず拍手するなど)
・呼吸法、体操で心と身体をリラックスさせる(吐く息を長くすることで、呼吸が深くなる)(身体を前屈させ、ぶらぶらさせる運動、スクワット)
上機嫌アクションをイベント中にルール化して取り入れる。すると、その言葉や拍手という雰囲気から気分を上げることができるんですね。
そして呼吸法や運動してリラックスすることが上機嫌になる方法の一つだとわかりました。
また、齋藤先生の作ったイベントのルール中、良かった生徒をみんなで指差す、というのがあるのですが、指されなかった子は落ち込みます。でも落ち込まない、というルールをはじめに決めてしまう。
「オレ、ゼロかーい!」
「いやあ、あなたのは本当に良かった!」などと前向きに発信する。
これはお笑いの世界で生き残るためのルールと一緒ですね(笑)
落ち込んでたら生きていけない。(少なくとも表向きは)
でもこの開き直りがトレーニングできればたしかに強くなります。自分も意識していますが、やはりマイナスな感情はあえてオープンに開き直れるとベストですよね。
もう一つ、ぜひやりたいのが、上機嫌に厳しく指摘すること。
上機嫌に相手に対していいことばかり言うのでは教育も人間関係も成り立ちません。
いろんなことができていないから、教育をするんです。
わかりあえないから指摘するんです。
ただし、不機嫌に言ったのでは反感を買うだけですから、そこへ上機嫌道の本領発揮です。
厳しく鋭く本質をつくのです。
上機嫌に。
以前、先生の本の中で『上機嫌』と書いたシャツを齋藤先生が着ていましたが、このことかと納得しました。
強く厳しいこともいうけど、『上機嫌』アピールをしているというのが、その時は「なんのこっちゃ?」でしたが、今回理解しました。
そして、齋藤先生の上機嫌道の本質はここなんだろうと思います。
怒りや不機嫌や感情で相手のダメ出しをするのではなく、上機嫌に相手のことを理解しているよとアピールしながら指摘、指導する。
では、上機嫌にはじめのセリフ、言いなおしてみましょうか。
「さ、納期の確認してね。このままでは遅延しますよ。ニコッ」
いや、逆に恐い?(笑)
今日の一冊
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